架電アプリ
テレアポシステムの選び方と比較 ── 3 つの型から選ぶ
「テレアポシステム」で検索すると、名前は似ているのに中身がまったく違う製品が並びます。コールセンターの席に座って使うものもあれば、外回りの途中にスマホで使うものもある。比べる前に、まず自社がどの型を探しているのかを決める必要があります。
この記事では、テレアポ管理のツールを 3 つの型に分けたうえで、費用・機能・導入のしやすさ・カスタマイズ性の 4 つの観点で整理します。最後に、選ぶ前に決めておきたい 5 つの質問を挙げます。
テレアポシステムは、大きく 3 つの型に分かれる
1. スマホ型の架電管理アプリ
スマートフォンの電話機能から発信し、結果をその場で記録する型です。架電する人はスマホだけで一日を回し、リストの設定や分析は PC の管理画面で行います。
外出先からでも使えること、ヘッドセットや専用の回線が要らないこと、一人あたりの導入コストが低いことが利点です。一方で、通話の録音や自動発信のような、回線を握っていないとできない機能は持てません。
訪問と架電を兼ねる営業、少人数で回しているインサイドセールス、支店ごとに人数の増減がある組織に向きます。
2. クラウド CTI(コールセンター向け)
ブラウザやソフトフォンから発信し、通話そのものをシステムが握る型です。通話録音、自動発信、着信の振り分け、モニタリングといった機能を持ちます。
席に座って一日中かけ続ける体制なら、この型が最も効率的です。ただし PC とヘッドセットと回線がセットで必要になり、席数に応じた課金になることが多いため、人数の増減が激しい組織では固定費が読みにくくなります。
3. オーダーメイド CRM(自社仕様で実装する)
既製品を設定で寄せるのではなく、自社の業務に合わせて画面から実装する型です。画面のラベルを自社の言葉のままにでき、守りたい運用ルールをシステム側の条件として持てます。
弱点もあります。契約したその日からは使えません。実装した事業者への依存が発生します。この 2 点は、どう緩和しても完全には消えません。
観点 1:費用で比べる
月額だけで比べると判断を誤ります。見るべき数字は 3 つあります。
- 月額:利用料。課金の単位(1 ユーザーあたりか、1 席あたりか、1 チームあたりか)を必ず確認します。人数が増減する組織では、単位の違いが年間で大きな差になります。
- 初期費用:導入の設定、データの移行、実装の費用。オーダーメイドではここが主な費用になります。
- 通話料:スマホ型では自社の通話プランに準じます。クラウド CTI では回線費用が月額に含まれる場合と別建ての場合があります。
加えて、「使わない機能の分をいくら払っているか」も費用です。多機能な製品の月額には、使う予定のない機能の開発費も含まれています。
観点 2:機能で比べる
架電リストの生成
毎朝「誰にかけるか」を人が決めている限り、その時間は売上を生みません。見るべきは、リストをルールから自動生成できるかです。
具体的には、1 日の上限件数、過去のリストと新規リストの配合、断りの理由ごとの再架電の間隔、不通だった相手を翌日へ繰り越すかどうか、NG 先の除外。この 5 つを設定として持てるかどうかで、朝の 30 分から 1 時間が変わります。
重複架電と NG リストの管理
同じ会社に複数の担当者がかける事故は、リストを分けるだけでは防げません。名寄せの漏れと再投入で、重複は必ず起きます。
確認したいのは、発信する直前に止まるかどうかです。一覧画面に印が付いているだけでは、忙しい時間帯には見られません。他メンバーの直近の対応状況が発信の手前で表示され、商談中や保留中の相手には発信自体ができない。ここまで持っている製品かどうかを見てください。
NG リストも同じです。共有がチャットで行われている限り、見落とした 1 件が残ります。承認された時点で全員に効き、記録を保存する瞬間にも判定されるかどうかを確認します。
分析
架電数と通電率は、どの製品でも出ます。差が出るのはアポ率の読ませ方です。
曜日 × 時間帯でアポ率を出すとき、母数の少ないマスをそのまま並べると「3 件かけて 1 件取れた枠」が 33% で 1 位に来ます。件数の少ないマスを参考値として区別しているか、推奨する時間帯を単純なアポ率順ではなく統計的な下限で選んでいるか。ここを見ると、その製品が数字をどれだけ真面目に扱っているかが分かります。
観点 3:導入のしやすさで比べる
導入の速さは、そのままカスタマイズ性とのトレードオフです。
既製品は契約したその日から使えますが、自社の運用に合わせる余地は設定の範囲に限られます。オーダーメイドは要件を詰める期間が要りますが、合わせる余地に上限がありません。
現実的な進め方は、既製品を一度使ってみることです。どこが業務と合わなかったかが分かっていると、実装すべき範囲がはっきりします。合わなかった点を書き出したうえで、その数が多いなら実装する側へ寄せる、という順番が無駄になりません。
観点 4:カスタマイズ性で比べる
「カスタマイズできます」と書かれていても、中身は 3 段階に分かれます。
- 設定の変更:項目の表示・非表示、必須かどうかの切り替え。ほとんどの製品ができます。
- 項目と画面の追加:独自の項目を足し、画面の並びを変える。製品によります。
- 業務ルールの実装:「この状態では発信させない」「この項目がないと次へ進ませない」という条件を、システムの前提にする。既製品では通常できません。
3 番目が要るかどうかが、既製品とオーダーメイドの分かれ目です。守りたいルールが複数あり、それが守られないことで実害(クレーム、締めの開き直し、成果の揉め事)が出ているなら、必須項目のチェックでは足りません。
選ぶ前に決めておく 5 つの質問
- 架電する人は、席に座っているか、動いているか。 動いているならスマホ型、座っているならクラウド CTI が基本線になります。
- 通話録音や AI 解析が必須か。 必須なら、回線を握る型に絞られます。
- 守りたい運用ルールがいくつあるか。 3 つ以上あり、それが破られて実害が出ているなら、実装する側を検討する価値があります。
- 数字の分母を、自社の数え方に合わせる必要があるか。 社内の数字と製品の数字が合わないと、結局スプレッドシートを別に持つことになります。
- 架電の記録は、商談・契約・入金までつながる必要があるか。 つながらないなら架電管理だけで足ります。つながるなら、CRM と一体のものを探してください。
Chaser の位置づけ
Chaser は、1 番目と 3 番目を組み合わせた型です。架電はスマホで完結させ、リストの生成ルール・重複架電の防止・NG の承認制・分析・商談から入金までの管理を、チームの運用に合わせて実装します。通話録音と自動発信は持っていません。
料金は月額 2,990 円から、初期費用は実装の範囲に応じて個別にお見積りします。パッケージとの違いはオーダーメイド CRM とパッケージの違いに、業種ごとの使い方は業種別のページにまとめています。
合わない場合は、合わないとお伝えします。まずは 30 分の業務ヒアリングで、現在の架電の流れを見せてください。